この記事では、土木業界の福利厚生の内容と相場、転職時に確認すべきポイントを解説します。
福利厚生とは
福利厚生とは、給与以外に会社が従業員に提供するサービスや制度のことです。大きく「法定福利厚生」と「法定外福利厚生」に分けられます。
| 種類 | 内容 |
|---|---|
| 法定福利厚生 | 法律で加入が義務付けられている社会保険など |
| 法定外福利厚生 | 会社が独自に設ける手当・制度など |
法定福利厚生(社会保険)
法定福利厚生は、法律で事業主に加入・負担が義務付けられている保険です。土木業界でも当然加入が必要です。
法定福利厚生の種類と保険料率
| 種類 | 料率 | 負担割合 |
|---|---|---|
| 健康保険 | 約10%(都道府県により異なる) | 労使折半 |
| 厚生年金保険 | 18.3% | 労使折半 |
| 介護保険 | 1.59%(40歳以上) | 労使折半 |
| 雇用保険(建設業) | 1.75% | 会社1.1%・本人0.65% |
| 労災保険(建設業) | 0.6〜3.4% | 全額会社負担 |
| 子ども・子育て拠出金 | 0.36% | 全額会社負担 |
建設業界の社会保険加入状況
以前は建設業界では社会保険未加入の事業者が問題視されていました。しかし、国土交通省の取り組みにより、現在は社会保険加入が徹底されています。見積書に法定福利費を明示することが義務付けられ、未加入事業者は公共工事を受注できなくなっています。
土木業界の法定外福利厚生
法定外福利厚生は、会社が独自に設ける制度です。会社によって内容が異なります。
一般的な法定外福利厚生
| 種類 | 内容 |
|---|---|
| 通勤手当 | 自宅から現場・事務所までの交通費 |
| 住宅手当・社宅 | 住居費の補助、会社提供の住居 |
| 家族手当 | 配偶者・子どもに対する手当 |
| 資格手当 | 施工管理技士などの資格保有者への手当 |
| 現場手当 | 現場勤務に対する手当 |
| 退職金制度 | 建設業退職金共済(建退共)など |
土木業界で重視される福利厚生
- 資格取得支援:講座費用・試験費用の補助、資格取得時の報奨金
- 特別休暇:リフレッシュ休暇、記念日休暇など
- 健康管理:定期健康診断、人間ドック補助
- 作業服・安全装備の支給:作業着、ヘルメット、安全靴など
- 建設業退職金共済(建退共):建設業専用の退職金制度
企業規模による福利厚生の違い
| 企業規模 | 福利厚生の特徴 |
|---|---|
| 大手ゼネコン | 充実した福利厚生(社宅、保養所、各種手当など) |
| 準大手・中堅 | 基本的な福利厚生は整備、一部手当あり |
| 中小企業 | 会社により差がある、最低限の法定福利のみの場合も |
転職時に確認すべきポイント
必ず確認すべき項目
- 社会保険完備か:健康保険、厚生年金、雇用保険、労災保険すべてに加入しているか
- 退職金制度:建退共への加入、または自社の退職金制度があるか
- 資格手当の有無と金額:施工管理技士などの資格に対する手当
- 通勤手当の上限:全額支給か、上限があるか
あると嬉しい福利厚生
- 資格取得支援(費用補助、報奨金)
- 住宅手当・社宅
- 家族手当
- 特別休暇(リフレッシュ休暇など)
- 社員旅行・レクリエーション
求人票での確認方法
求人票に「社会保険完備」と記載があれば、健康保険・厚生年金・雇用保険・労災保険に加入していることを意味します。記載がない場合は、面接時に確認しましょう。
建設業退職金共済(建退共)とは
建設業退職金共済(建退共)は、建設業で働く人のための退職金制度です。
- 建設現場で働く人が対象
- 働いた日数に応じて掛金が積み立てられる
- 転職しても通算される
- 会社が変わっても退職金が引き継がれる
日給制で働く技能者にとっては、退職金を確保できる重要な制度です。
まとめ
土木業界の福利厚生は、法定福利厚生(社会保険)と法定外福利厚生に分けられます。近年は社会保険加入の徹底が進み、労働環境は改善されています。
転職時には「社会保険完備」「退職金制度」「資格手当」などを必ず確認しましょう。大手企業ほど福利厚生が充実している傾向がありますが、中小企業でも独自の手当や制度を設けているところもあります。求人情報をよく確認し、不明点は面接時に質問することをおすすめします。