この記事では、土木業界の最新動向、主要トレンド、課題について解説します。
2025年の建設投資見通し
建設投資額は高水準を維持
建設経済研究所の予測によると、2025年度の建設投資額は約75兆4,500億円で、前年度比2.5%増となる見通しです。建設投資は回復傾向にあり、高水準を維持しています。
| 年度 | 投資額 |
|---|---|
| 1992年度(ピーク時) | 約84兆円 |
| 2010年度(底) | 約42兆円 |
| 2024年度 | 約73兆円 |
| 2025年度(見通し) | 約75.4兆円 |
出典:建設経済研究所
公共工事は堅調
2025年度の政府投資は約26兆円が見込まれています。国土強靭化計画に基づく防災・減災対策、老朽化したインフラの維持更新が継続的に実施される予定です。
2025年の主要トレンド
1. 働き方改革の本格化(2024年問題の影響)
2024年4月から建設業にも時間外労働の上限規制が適用されました。月45時間・年360時間が原則となり、建設業界は長時間労働の是正を迫られています。
- 週休二日制の推進
- 適正な工期の設定
- 労働時間の管理徹底
2. DX・ICTの推進
2024年12月より、特定建設業者・公共工事受注者にはICT・DX活用による効率的な現場管理が努力義務化されました。
- ICT施工の普及拡大
- BIM/CIMの活用
- ドローンによる測量・点検
- 遠隔操作・自動施工技術
3. 建設業法の改正(担い手3法)
2024年から2025年にかけて段階的に施行される建設業法改正には、以下の内容が含まれています。
- 労務費のしわ寄せ防止
- 原価割れ契約の禁止
- 工期ダンピングの対策強化
- 労働者の処遇改善
4. カーボンニュートラルへの対応
2050年カーボンニュートラル目標に向け、建設現場でのCO2排出削減が求められています。
- ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)基準への対応
- 低炭素型コンクリートの活用
- 建設廃棄物の削減・再利用
建設業界の課題
1. 深刻な人手不足
建設業就業者は1997年の約685万人から2024年には約477万人まで減少しています。特に若年層(29歳以下)は約12%にとどまり、高齢化が進んでいます。
| 年齢層 | 割合 |
|---|---|
| 29歳以下 | 約12% |
| 30〜54歳 | 約51% |
| 55歳以上 | 約37% |
2. 資材価格の高騰
ウクライナ情勢や円安の影響で、建設資材の価格高騰が続いています。鋼材、木材、コンクリートなどの価格上昇が企業の利益を圧迫しています。
3. 倒産件数の増加
帝国データバンクによると、2024年の建設業の倒産件数は1,890件に達し、増加傾向にあります。特に従業員10名未満の小規模事業者の倒産が目立っています。
4. 技術継承の問題
ベテラン技術者の引退が進む中、若い世代への技術継承が課題となっています。
転職者にとってのチャンス
人手不足=求人が多い
人手不足が深刻な分、求人は豊富にあります。未経験者でも採用されやすい状況が続いています。
待遇改善が進んでいる
法改正や業界の取り組みにより、給与水準の上昇、週休二日制の導入など、労働環境の改善が進んでいます。
DX人材の需要増
ICT・DXの推進により、デジタル技術に明るい人材の需要が高まっています。IT経験がある方は強みになります。
まとめ
2025年の土木・建設業界は、建設投資額が高水準を維持し、需要は堅調です。一方で、人手不足、資材高騰、DX対応など課題も山積しています。
転職者にとっては、人手不足により求人が多く、待遇改善も進んでいるため、チャンスがある状況です。業界の動向を理解した上で、自分に合った会社を探してみてください。