現場レポート

建設コンサルタントとは?仕事内容・年収・必要な資格を解説

techtek 2026.02.09 9 min read

建設コンサルタントの仕事内容、年収、必要な資格を詳しく解説。ゼネコンとの違いや、技術士・RCCMの資格についても紹介します。

この記事では、建設コンサルタントの仕事内容、年収、必要な資格、ゼネコンとの違いまで詳しく解説します。

建設コンサルタントとは

建設コンサルタントの概要

建設コンサルタントとは、主に公共事業における社会インフラの計画・調査・設計・維持管理を担う技術専門家集団です。国や地方自治体からの依頼を受けて、道路、橋梁、河川、ダム、上下水道、港湾などの設計業務を行います。

実際の工事(施工)は行わず、工事の前段階である「上流工程」を担当するのが特徴です。発注者(国・自治体)の事業執行を技術面でサポートする立場にあります。

建設コンサルタントの登録部門

建設コンサルタントには、国土交通省への登録制度があり、21の専門部門に分かれています。

  • 河川、砂防及び海岸・海洋
  • 港湾及び空港
  • 道路
  • 鉄道
  • 上水道及び工業用水道
  • 下水道
  • 農業土木
  • 森林土木
  • 都市計画及び地方計画
  • 地質
  • 土質及び基礎
  • 鋼構造及びコンクリート
  • トンネル
  • 施工計画、施工設備及び積算
  • 建設環境
  • など

建設コンサルタントの仕事内容

主な業務

  • 計画業務:公共事業の企画立案、基本構想の策定
  • 調査業務:現地調査、地質調査、測量
  • 設計業務:基本設計、詳細設計、図面作成
  • 積算業務:数量計算、工事費の算出
  • 維持管理業務:既存インフラの点検・診断、補修設計
  • 環境アセスメント:環境影響評価

具体的な業務の流れ

  1. 発注者(国・自治体)からの業務依頼
  2. 現地調査・資料収集
  3. 計画・設計条件の整理
  4. 構造計算・解析
  5. 設計図面の作成
  6. 数量計算・積算
  7. 報告書の作成・納品
  8. 発注者への説明・協議

主なクライアント

建設コンサルタントのクライアントは、主に以下の官公庁です。

  • 国土交通省(地方整備局)
  • 都道府県
  • 市区町村
  • NEXCO(高速道路会社)
  • 独立行政法人(水資源機構など)

民間企業からの依頼もありますが、公共事業が業務の大半を占めます。仕事の受注は入札形式で行われるのが特徴です。

建設コンサルタントとゼネコンの違い

建設コンサルタントとゼネコンの比較
項目 建設コンサルタント ゼネコン
立場 発注者側のパートナー 受注者側
主な業務 計画・調査・設計 施工(工事)
工程 上流工程(工事の前段階) 下流工程(実際の工事)
成果物 設計図面・報告書 完成した構造物
勤務場所 オフィス中心(現場調査あり) 現場中心
必要資格 技術士、RCCM 施工管理技士

建設コンサルタントが設計した図面をもとに、ゼネコンが工事を行うという関係です。同じ建設業界でも役割が明確に分かれています。

建設コンサルタントの年収

平均年収

建設コンサルタントの平均年収は約500〜550万円程度で、日本の平均給与より高い水準です。大手企業では700〜900万円を超えることも珍しくありません。

経験年数別の年収目安
経験年数 年収目安
新卒〜3年目 300〜400万円
5年目 400〜500万円
10年目 500〜650万円
15年以上(技術士取得) 700〜1,000万円以上

年収に影響する要素

  • 企業規模:大手は年収が高い傾向
  • 保有資格:技術士取得で大幅アップ
  • 経験年数:実務経験に応じて昇給
  • 専門分野:需要の高い分野は優遇される

大手建設コンサルタントの年収

業界大手では平均年収700〜900万円以上の企業もあります。セントラルコンサルタント、NJS、パシフィックコンサルタンツなどが上位にランクインしています。

建設コンサルタントに必要な資格

技術士(建設部門)

技術士は、建設コンサルタントにおける最重要資格です。業務の「管理技術者」として業務を受注するためには、技術士資格が必要となります。

  • 第一次試験:合格率40〜50%程度、技術士補の資格が得られる
  • 第二次試験:合格率10〜15%程度、技術士の資格が得られる

技術士を取得すると、年収100〜200万円アップも期待できます。建設コンサルタントとしてキャリアアップを目指すなら、必ず取得すべき資格です。

RCCM

RCCM(シビルコンサルティングマネージャ)は、一般社団法人建設コンサルタンツ協会が認定する民間資格です。技術士に準ずる資格として、管理技術者の要件を満たすことができます。

  • 合格率:30〜40%程度(2024年度は31.7%)
  • 受験資格:学歴に応じた実務経験が必要
  • 技術士取得前のステップとして有効

その他の関連資格

  • 測量士・測量士補
  • 土木施工管理技士
  • コンクリート診断士
  • 地質調査技士

建設コンサルタントに必要なスキル

  • CAD操作スキル:AutoCADなどの図面作成ソフト
  • BIM/CIMスキル:3次元モデル作成
  • 構造計算能力:力学の知識
  • 文章作成能力:報告書の作成
  • コミュニケーション能力:発注者との協議
  • プレゼンテーション能力:提案内容の説明

建設コンサルタントのメリット・デメリット

メリット

  • 社会貢献度が高い:インフラ整備を通じて社会に貢献
  • 専門性が活かせる:技術力が評価される
  • 比較的高収入:資格取得で年収アップ
  • デスクワーク中心:現場作業は少ない
  • 成果物が形に残る:達成感がある

デメリット

  • 残業が多い傾向:納期前は忙しい
  • 責任が重い:設計ミスは許されない
  • 継続的な勉強が必要:資格取得・技術習得
  • 現場調査で出張もある:全国各地への出張

建設コンサルタントに向いている人

  • 設計やものづくりに興味がある人
  • 社会インフラに関わる仕事がしたい人
  • デスクワーク中心で働きたい人
  • 専門性を高めてキャリアアップしたい人
  • 資格取得に意欲的な人
  • 論理的思考ができる人

まとめ

建設コンサルタントは、社会インフラの計画・調査・設計を担う専門職です。ゼネコンが工事を行う前の「上流工程」を担当し、発注者(国・自治体)のパートナーとして活躍します。

年収は平均500〜550万円程度ですが、技術士資格を取得すれば1,000万円以上も目指せます。土木の知識を活かしてデスクワーク中心で働きたい方、設計業務に興味がある方におすすめの職種です。

参考リンク

Tags

BIM CIM ダム トンネル 施工管理 橋梁 港湾 資格取得
現場レポートの記事一覧へ

関連する記事