この記事では、現場監督の仕事内容、1日のスケジュール、必要なスキル、やりがいまで詳しく解説します。
現場監督(施工管理)とは
現場監督の役割
現場監督(施工管理)とは、建設・土木工事現場で作業を指揮・管理する管理者のことです。求人では「施工管理者」「現場責任者」「現場代理人」などとも呼ばれます。
自ら作業をするのではなく、職人や作業員に指示を出し、工事全体をマネジメントするのが主な役割です。設計図面通りに工事が進んでいるか確認し、問題があれば調整・解決します。
土木作業員との違い
| 項目 | 現場監督(施工管理) | 土木作業員 |
|---|---|---|
| 役割 | 管理・指揮 | 実際の作業 |
| 主な業務 | 工程管理、品質管理、安全管理など | 掘削、運搬、コンクリート打設など |
| 必要資格 | 施工管理技士が重要 | 資格なしでも就業可 |
| 勤務場所 | 現場事務所と現場 | 現場 |
現場監督の4大管理
現場監督の仕事は「4大管理」と呼ばれる4つの管理業務に集約されます。
1. 工程管理
工程管理とは、工事を予定通りに完成させるためのスケジュール管理です。
- 作業工程表の作成
- 各作業の日程調整
- 人員・資材・重機の手配
- 進捗状況の確認
- 遅延が発生した場合の調整
天候や資材の納品遅れなど、予定通りにいかないことも多いため、臨機応変な対応力が求められます。
2. 品質管理
品質管理とは、設計図書通りの品質で工事を完成させるための管理です。
- 使用材料の品質確認
- 施工方法の確認
- 出来形(寸法)の検査
- 各種試験・検査の実施
- 施工写真の撮影・管理
完成した構造物は何十年も使われるため、品質の確保は非常に重要です。
3. 安全管理
安全管理とは、作業員の安全を守り、無事故で工事を完了させるための管理です。
- KY(危険予知)活動の実施
- 安全設備の設置・点検
- 保護具の着用確認
- 危険箇所の把握と対策
- 安全パトロールの実施
建設現場では重機との接触や墜落など、重大事故のリスクがあります。安全管理は最も重要な業務の一つです。
4. 原価管理
原価管理とは、予算内で工事を完了させるためのコスト管理です。
- 実行予算の作成
- 材料費・労務費・経費の管理
- 予算と実績の比較
- コスト削減策の検討
- 追加工事の見積もり
利益を確保しながら工事を完成させるために、原価管理のスキルも必要です。
現場監督の1日のスケジュール
土木現場での現場監督の1日のスケジュール例を紹介します。
| 時間 | 業務内容 |
|---|---|
| 7:00〜7:30 | 出勤・当日の準備、メール確認 |
| 7:30〜8:00 | 現場の安全確認、材料・人員の確認 |
| 8:00〜8:30 | ラジオ体操・朝礼(KY活動、作業内容の共有) |
| 8:30〜12:00 | 現場巡回、作業指示、進捗確認、写真撮影 |
| 12:00〜13:00 | 昼休憩 |
| 13:00〜15:00 | 現場巡回継続、協力業者との打ち合わせ |
| 15:00〜17:00 | 発注者との打ち合わせ、翌日の段取り確認 |
| 17:00〜17:30 | 作業員の片付け確認、終礼 |
| 17:30〜19:00 | 事務作業(日報作成、写真整理、書類作成) |
朝は7時頃に出勤し、作業員より早く現場に入って準備するのが一般的です。作業員が帰った後も書類作成などの事務作業があり、19時〜20時頃に退勤するケースが多いです。
現場監督のその他の業務
書類作成
- 施工計画書の作成
- 工事日報の作成
- 出来形管理表の作成
- 安全書類の作成
- 各種検査書類の作成
打ち合わせ・調整
- 発注者(役所など)との協議
- 設計者との打ち合わせ
- 協力業者との調整
- 近隣住民への説明
現場監督に必要なスキル
- コミュニケーション能力:職人、発注者、協力業者など多くの人と関わる
- リーダーシップ:作業員をまとめ、指示を出す
- 段取り力:効率的に工事を進めるための計画力
- 問題解決能力:トラブルに迅速に対応
- 図面を読む力:設計図書の理解
- 体力:現場を歩き回る体力
現場監督に必要な資格
土木施工管理技士
土木現場の現場監督として働くなら、土木施工管理技士の取得が重要です。
- 2級土木施工管理技士:主任技術者として現場を任される
- 1級土木施工管理技士:監理技術者として大規模現場を担当可能
その他の資格
- 玉掛け技能講習
- 車両系建設機械運転技能講習
- 地山掘削作業主任者
- 酸素欠乏危険作業主任者
現場監督のやりがい
- 地図に残る仕事:完成した構造物が何十年も残る
- 達成感:工事完成時の喜び
- 社会貢献:インフラを通じて人々の生活を支える
- スキルアップ:経験を積むほど任される仕事が増える
- 収入アップ:資格取得で年収が上がる
現場監督の大変なところ
- 責任が重い:安全・品質の責任を負う
- 労働時間が長い:繁忙期は残業が増える
- 天候に左右される:雨天時はスケジュール調整が必要
- 休日出勤もある:工期が厳しい時期は土曜出勤も
未経験から現場監督になるには
未経験から現場監督を目指す場合、まず土木作業員や施工管理補助として経験を積み、2級土木施工管理技士の取得を目指すのが一般的なルートです。
- 建設会社に入社(未経験可の求人を探す)
- 先輩社員のもとで施工管理補助として経験を積む
- 2級土木施工管理技士を取得(一次検定は17歳以上で受験可能)
- 実務経験を積んで1級に挑戦
まとめ
現場監督(施工管理)は、工事現場で作業員を指揮し、4大管理(工程・品質・安全・原価)を担う責任ある仕事です。コミュニケーション能力やリーダーシップ、問題解決能力が求められます。
大変な面もありますが、地図に残る仕事に携われる達成感は大きく、資格を取得すれば年収アップも期待できます。土木業界でキャリアを築きたい方は、現場監督を目指してみてはいかがでしょうか。