この記事では、ゼネコンの意味や仕事内容、スーパーゼネコン大手5社、年収ランキング、サブコンとの違いまで詳しく解説します。
ゼネコンとは
ゼネコンの意味
ゼネコンとは「General Contractor(ゼネラル・コントラクター)」の略で、日本語では「総合建設業者」と呼ばれます。
建設工事の元請けとして、設計・施工・研究開発を自社で行い、プロジェクト全体を統括する大手建設会社を指します。実際の工事作業は下請け業者(サブコン)に任せることが多く、ゼネコンは品質・工程・安全・コストを管理するマネジメントの役割を担います。
ゼネコンの分類
ゼネコンは売上高によって、以下のように分類されます。
| 分類 | 売上高の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| スーパーゼネコン | 1兆円以上 | 国内最大手5社。大規模プロジェクトを担当 |
| 準大手ゼネコン | 3,000億円以上 | スーパーゼネコンに次ぐ規模 |
| 中堅ゼネコン | 1,000億円以上 | 特定分野に強みを持つ企業が多い |
| 地場ゼネコン | 1,000億円未満 | 地域密着型の中小建設会社 |
スーパーゼネコン大手5社
売上高が1兆円を超える大手5社は「スーパーゼネコン」と呼ばれ、日本の建設業界を代表する存在です。
鹿島建設
- 創業:1840年
- 本社:東京都港区
- 売上高:約2兆6,652億円(2024年3月期)
- 平均年収:約1,164万円
- 特徴:土木分野に強み。青函トンネル、本四連絡橋などの前人未到のプロジェクトを担当
大林組
- 創業:1892年
- 本社:東京都港区
- 売上高:約2兆5,000億円
- 平均年収:約1,100万円
- 特徴:東京スカイツリー®を施工。再生可能エネルギー事業にも注力
大成建設
- 創業:1873年
- 本社:東京都新宿区
- 売上高:約1兆8,000億円
- 平均年収:約1,000万円
- 特徴:新国立競技場を施工。環境技術に強み
清水建設
- 創業:1804年(宮大工が起源)
- 本社:東京都中央区
- 売上高:約2兆円
- 平均年収:約1,000万円
- 特徴:医療・福祉施設、社寺建築に強み
竹中工務店
- 創業:1610年
- 本社:大阪府大阪市
- 売上高:約1兆5,000億円
- 平均年収:約1,000万円
- 特徴:非上場企業。建築専業で、東京タワー、あべのハルカスなどを施工
ゼネコンの仕事内容
設計
建築物の設計を行います。デザインを担当する「意匠設計」、構造強度を設計する「構造設計」、電気・空調などを担当する「設備設計」に分かれます。
施工管理
工事現場の管理を行う、ゼネコンの中心的な仕事です。品質管理、工程管理、安全管理、原価管理の「4大管理」を担当し、下請け業者を統括してプロジェクトを完成させます。
営業
不動産会社や官公庁から工事の受注を目指します。入札書類や提案書の作成、プロジェクト全体の予算管理なども担当します。
研究開発
新しい建築技術や工法、材料の研究開発を行います。免震・制振技術、環境配慮型建築、ICT活用などの先端技術を開発しています。
事務・管理部門
経理、人事、総務、法務などのバックオフィス業務を担当します。
ゼネコンの年収
スーパーゼネコンの年収
| 順位 | 企業名 | 平均年収 |
|---|---|---|
| 1位 | 鹿島建設 | 約1,164万円 |
| 2位 | 大林組 | 約1,100万円 |
| 3位 | 大成建設 | 約1,000万円 |
| 4位 | 清水建設 | 約1,000万円 |
| 5位 | 竹中工務店 | 約1,000万円 |
スーパーゼネコン5社の平均年収は約1,050万円と、日本の平均年収(約460万円)を大きく上回ります。準大手ゼネコンでも平均年収は850〜900万円程度と高水準です。
職種別の年収目安
- 施工管理:500〜1,000万円以上
- 設計:450〜900万円
- 営業:450〜800万円
- 事務職:400〜600万円
ゼネコンとサブコンの違い
| 項目 | ゼネコン | サブコン |
|---|---|---|
| 正式名称 | General Contractor | Sub Contractor |
| 意味 | 総合建設業者 | 下請け業者 |
| 立場 | 元請け | 下請け |
| 役割 | プロジェクト全体の統括 | 専門工事の施工 |
| 業務例 | 設計、施工管理、発注者対応 | 電気工事、空調工事、配管工事など |
サブコンは「Sub Contractor(サブ・コントラクター)」の略で、ゼネコンから専門工事を請け負う下請け業者のことです。電気設備工事の「関電工」「きんでん」、空調設備工事の「高砂熱学工業」「新菱冷熱」などが代表的なサブコンです。
ゼネコンで働くメリット・デメリット
メリット
- 高い年収:大手は平均1,000万円以上
- 社会への貢献:街のシンボルとなる建築物に携われる
- 安定性:大手の離職率は1%以下
- スケールの大きな仕事:数百億円規模のプロジェクト
- 社会的地位:大手企業としてのネームバリュー
デメリット
- 激務:残業が多い傾向(ただし働き方改革で改善中)
- 転勤:全国の現場への転勤がある
- 責任の重さ:大規模プロジェクトのプレッシャー
- 休日出勤:工期によっては休日出勤もある
ゼネコンの将来性
建設業界は以下の理由から、将来的にも高い需要が見込まれています。
- 大阪万博やリニア開発などの大規模プロジェクト
- 老朽化したインフラの建て替え・修繕需要
- 海外事業の拡大
- 再生可能エネルギー関連の建設需要
また、2024年4月から建設業にも時間外労働の上限規制が適用され、DX(デジタル化)推進により労働環境の改善が進んでいます。
まとめ
ゼネコン(総合建設業者)は、大規模な建設プロジェクトを元請けとして統括する建設会社です。売上高1兆円を超えるスーパーゼネコン5社(鹿島建設、大林組、大成建設、清水建設、竹中工務店)を筆頭に、多くの企業が日本のインフラ整備を支えています。
スーパーゼネコンの平均年収は約1,050万円と高水準で、スケールの大きな仕事に携われるやりがいがあります。建設業界に興味がある方は、ゼネコンへの就職・転職も検討してみてはいかがでしょうか。