この記事では、土木業界で働く女性の実態、向いている職種、転職のポイントを詳しく解説します。
土木業界で働く女性の現状
女性比率のデータ
国土交通省の「令和6年度 建設産業における女性定着促進に関する実態等調査結果」によると、建設業における女性の状況は以下の通りです。
| 職種 | 女性比率 |
|---|---|
| 事務系 | 約38% |
| 技術者(施工管理・設計など) | 約10%未満 |
| 技能者(現場作業員) | 約10%未満 |
2024年度の新規採用では、技術者の約20%、技能者の約6%が女性となっており、少しずつ女性の進出が進んでいます。
女性活躍推進の取り組み
国土交通省は「もっと女性が活躍できる建設業行動計画」を策定し、業界全体で女性の活躍を推進しています。
- 現場への女性用トイレ・更衣室の設置推進
- 産休・育休制度の整備支援
- セクハラ対策の強化
- 女性向けの制服・保護具の開発
- 女性技術者のロールモデル紹介
土木業界で女性が活躍できる職種
1. 施工管理
施工管理は現場の工程・品質・安全・原価を管理する仕事です。直接作業を行うわけではないため、体力面でのハンデが比較的少なく、女性も活躍しやすい職種です。
- コミュニケーション能力を活かせる
- 細やかな配慮が求められる
- 書類作成などのデスクワークも多い
2. 設計・CADオペレーター
建設コンサルタントやゼネコンの設計部門で、図面作成やCAD操作を行う仕事です。
- 女性ならではの繊細さや利用者目線が活きる
- オフィスワーク中心で働きやすい
- スキルを身につければ長く働ける
3. BIMオペレーター
BIM(Building Information Modeling)を使った3Dモデル作成を行う、近年需要が高まっている職種です。
4. 測量士・測量士補
土地の形状や距離を測定する専門職です。資格を取得すれば性別に関係なく活躍できます。
5. 事務・積算
現場事務や積算業務も、建設業界で女性が多く活躍している職種です。
女性が土木業界で働くメリット
1. 社会インフラに貢献できるやりがい
道路、橋、トンネルなど、人々の生活を支えるインフラづくりに携われます。完成した構造物が形として残り、大きな達成感を得られます。
2. 資格・スキルが評価される
土木施工管理技士などの資格を取得すれば、性別に関係なく評価されます。経験を積めば年収アップも期待できます。
3. 人材不足で転職しやすい
建設業界は慢性的な人手不足であり、女性を積極的に採用する企業が増えています。
4. 女性ならではの視点が求められる
利用者目線での設計提案や、きめ細やかな顧客対応など、女性ならではの強みを活かせる場面が多くあります。
女性が感じる課題・悩み
1. トイレ・更衣室の問題
現場によっては女性専用のトイレや更衣室がない場合もあります。ただし、近年は国の推進もあり、整備が進んでいます。転職時は設備の状況を確認しましょう。
2. 体力面でのハンデ
重い資材の運搬など、体力が必要な作業もあります。ただし、施工管理や設計職であれば、直接作業を行わないため体力面の心配は少ないです。
3. 産休・育休からの復帰
制度が整っていない企業もまだあります。転職時は産休・育休の取得実績や、復帰後の働き方について確認することが大切です。
4. 男性中心の職場環境
女性が少ない職場では、孤立感を感じることもあります。女性が活躍している企業や、女性歓迎の求人を選ぶのがおすすめです。
女性が土木業界に転職するポイント
1. 「女性歓迎」の求人を探す
女性歓迎と記載のある企業は、すでに女性社員が活躍しており、働きやすい環境が整っている可能性が高いです。
2. 労働環境を事前に確認
- 女性用トイレ・更衣室の有無
- 産休・育休の取得実績
- 時短勤務やフレックスタイム制の有無
- 女性管理職の有無
3. 大手・中堅企業を検討
大手ゼネコンや中堅以上の企業は、女性の働きやすさへの取り組みが進んでいる傾向にあります。福利厚生や制度が充実している企業を選びましょう。
4. 建設業界に強い転職エージェントを利用
建設業界に特化した転職エージェントを利用すれば、女性が働きやすい企業を紹介してもらえます。企業の実態も詳しく教えてもらえます。
5. 資格取得でアピール
土木施工管理技士、測量士補などの資格を持っていると、転職で有利になります。未経験でも資格取得支援がある会社を選ぶのもおすすめです。
女性の転職成功事例
事例1:事務職から施工管理へ転職
一般企業の事務職から、建設会社の施工管理職へ転職。未経験からスタートし、2級土木施工管理技士を取得。現在は現場代理人として活躍中。「女性だからこそ気づける安全面の配慮が評価されている」とのこと。
事例2:出産後に復職
結婚・出産を機に一度退職したが、子育てが落ち着いた後に施工管理として復職。経験を活かして工事管理や施工図作成を担当。「施工管理の人材は常に不足しているため、復職にも寛容な会社が多い」と実感。
事例3:設計職で専門性を活かす
土木系の大学を卒業後、建設コンサルタントの設計職へ就職。「女性目線での設計提案が評価され、やりがいを感じている。オフィスワーク中心で、仕事と家庭を両立しやすい」とのこと。
まとめ
土木業界は「男性の仕事」というイメージが変わりつつあり、女性の活躍を歓迎する環境が整ってきています。施工管理、設計、CADオペレーターなど、女性が活躍できる職種は多くあります。
転職の際は、女性用設備の整備状況、産休・育休制度、女性社員の活躍状況などを事前に確認することが大切です。建設業界に特化した転職エージェントを活用して、自分に合った企業を見つけてください。