この記事では、土木で独立・開業する方法、必要な準備、資金、手続きについて解説します。
独立の方法は3つ
1. 一人親方(個人事業主)
最も一般的な独立方法です。従業員を雇わず、自分1人または家族で事業を行います。
- 開業届を提出するだけでスタートできる
- 初期費用が少なくて済む
- 軌道に乗ってから従業員を雇うことも可能
2. 法人設立(会社設立)
株式会社などの法人を設立して事業を行う方法です。
- 社会的信用度が高い
- 融資を受けやすい
- 節税の幅が広がる
- 設立費用がかかる(約22〜25万円)
3. フランチャイズ加盟
既存の建設業フランチャイズに加盟して開業する方法です。ノウハウや営業支援を受けられますが、加盟金やロイヤリティが必要です。
建設業許可は必要か
許可が不要な場合(軽微な工事)
- 1件の請負代金が500万円未満の工事
- 建築一式工事で1,500万円未満かつ延べ面積150㎡未満の木造住宅
許可が必要な場合
- 1件500万円以上の工事を請け負う場合
- 公共工事を受注したい場合
許可がなくても軽微な工事は受注できますが、元請けからの信頼度向上や仕事の幅を広げるために、許可を取得するケースが増えています。
建設業許可の取得条件
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| 経営業務の管理責任者 | 建設業の経営経験5年以上の人を配置 |
| 専任技術者 | 施工管理技士などの資格保有者、または一定の実務経験者 |
| 財産的基礎 | 自己資本500万円以上(または500万円以上の預金残高) |
| 誠実性 | 請負契約に関して不正な行為がないこと |
| 欠格要件 | 破産者や禁固刑経験者でないこと |
独立に必要な資金
一人親方の場合
初期費用は比較的少なく済みます。
- 工具・機材:50〜200万円
- 車両(中古):50〜150万円
- 運転資金(数ヶ月分):100〜300万円
- 合計:200〜600万円程度
法人設立・建設業許可取得の場合
自己資本500万円以上が必要です。
- 会社設立費用:約22〜25万円
- 建設業許可申請費用:9万円(知事許可)または15万円(大臣許可)
- 自己資本:500万円以上
- 工具・機材・車両・運転資金
- 合計:500〜1,000万円程度
独立までのステップ
- 会社で経験を積む:技術・知識を習得、人脈を構築
- 資格を取得する:施工管理技士など、専任技術者になれる資格
- 資金を貯める:開業資金・運転資金を準備
- 受注ルートを確保する:独立後の仕事の見込みを立てる
- 開業届を提出する:個人事業主として開業(または法人設立)
- 銀行口座を開設する:事業用の口座を準備
- 建設業許可を取得する:必要に応じて申請
独立成功のポイント
1. 人脈を築いておく
独立後の仕事は、会社員時代に築いた人脈が重要です。元請けや協力会社との信頼関係が受注につながります。
2. 専門技術・強みを持つ
「この工事なら任せたい」と思われる専門性や強みがあると、仕事を獲得しやすくなります。
3. 資格を取得しておく
施工管理技士などの資格があれば、建設業許可の取得もスムーズです。
4. 資金に余裕を持つ
工事は入金が後になることが多いため、運転資金に余裕を持っておくことが大切です。
独立のメリット・デメリット
メリット
- 収入アップの可能性
- 自分のペースで働ける
- やりがいを感じやすい
- 定年がない
デメリット
- 収入が不安定になる可能性
- 営業・経理などすべて自分でやる必要がある
- 社会保険や年金を自分で負担
- 仕事がなければ収入ゼロ
まとめ
土木で独立・開業するには、一人親方から始めるのが一般的です。500万円未満の工事であれば建設業許可なしでもスタートできますが、事業拡大を目指すなら許可の取得を検討しましょう。
独立を成功させるためには、会社員時代に技術を磨き、人脈を築き、資格と資金を準備しておくことが大切です。将来の独立を見据えて、今からできる準備を始めましょう。